know thyself
汝自身を知れ
know thyselfという格言
「know thyself」
これはデルポイのアポロン神殿の入口に刻まれた古代ギリシアの格言です。
この格言を残した人物が誰か?ということは、正確に分かっていないといわれています。
しかし、この格言を残したであろうといわれる人物は、複数人存在しています。
その中でも、プラトンの師として名高い「ソクラテス」や「万物は数なり」という言葉を残した哲学者「ピタゴラス」などが有名といえるのではないでしょうか。
今後の考古学の発展の中で答えがわかる日が来るかもしれません。
この言葉の意味
know thyself~汝自身を知れ~
このようにな言葉をかけられると、一般的に下記のような認識を持つ方が多いと思われます。
「己の分をわきまえろ」
「立場を弁えていないナルシスト」
といったマイナスの意味に捉えられがちです。
しかし、西洋においては
「相手の幸福や利益」の為にこの言葉を贈ることがあります。
本来の意味合いは、利他を意識した
「相手の為に送る幸福の言葉」といえます。
しかし、上記の通りネガティブな意味で
捉えられる可能性のあるこの言葉は、
「道徳観念を兼ね備えた教養人の間」と限定的な範囲にのみに留まります。
リスクを負い相手の為に
そのため、この格言は、高尚な思想を持つ教養人の間においてのみポジティブな意味合いを持つ言葉といえます。
一見、自分が嫌われるリスクを負ってまで、誤解を生みやすい「know thyself」という言葉をあえて使うことは少ないと思われることでしょう。
しかし、西洋では日常的に「know thyself」という言葉を使用するそうです。
「あなたの幸福のために、不要なリスクを背負ってでも、本当の事を伝える」
私たちも心から相手を信頼し、「know thyself」という、この言葉を贈ることができるようになっていければと心から思っています。